平成17年12月17日 19:00〜21:00 江東区深川江戸資料館

☆アポロの重鎮?出口さんが客演しました座☆吉祥天女「夜の辛夷」を見て参りましたん!

場所は「清澄白川」というあんまりなじみのない駅のすぐそば、深川江戸資料館にある劇場。なんか歌舞伎なんかもできそうなきれいな劇場でした。
この公演はちょっと変わってて、まず芝居の導入として落語を取り入れてました。
本公演の芝居部分が女郎の話ということで、演目は「お見立て」。
とある売れっ子の女郎が嫌な常連客になんとか会わずに済むように自分は貴方を恋焦がれて死んだことにしてくれと番頭さんに頼んだところから始まる番頭さんとその客のどたばた話。
(ちらしには三遊亭楽花生ってなってたけど、柳家なんとかさんでした)
落語を聞くのは結構好きなんだけど、生で聞くのは初めてだったんで
舞台見に来たついでにって感じでとってもお得!(*^o^*)でしたね。
中身も結構面白かったし、こういう企画もありっ!って感じ。

そして10分休憩後、いよいよ本舞台。
あらすじにもある通り、とある女郎屋が舞台。艶やかな花魁姿の女優さんたちは、その役どころである女郎の世間への負い目、そんな状況に追いやる男への恨みそして自分の置かれた立場を憂う気持ちをそれぞれの役の中できっちり演じてくれました。
そのうえで生まれてくる女郎同士の確執(仕事に対する考え方・金への考え方での違い、男に対する考え方の違い)、客である男との関わり方(恨み、そして相反する熱い思い、別れたくても別れられない深〜〜い愛)、そして女郎同士の絆。
最後の最後はけじめをつけなくてはいけない。けど離れたくないそんなお滝と元吉の気持ちが切なかったっすね。
なかでもお滝さん役の井口貴子さんは、女性らしい妖艶な演技と気性の強い女の強さ、そして恨みの気持ちがよく表現されていて伝わってくるものがありました。
いろいろと考えさせてくれる、素敵な舞台でした。

そして我らが出口さんはというと、役的には自分の夢(好きな絵を描くことで生活する事)を追い求めるために、女房に花魁をやらせているダメな亭主の役。金がなくなる度に女房のところに女々しい姿でやってくるんだけど、BOSSのあんな福々しい元気な貧乏人はいないぞの言葉はご愛嬌としてしっかり舞台に溶け込んでましたね。
(沙織さんからの、出口っちゃん太ったんじゃない?というBOSSに輪をかけた発言にはぶっ飛びました(笑))
台詞の数が少なくて出口さんにはもの足りなかったんじゃないかな?
でも、玄舟塾公演に続いての時代劇だったんでかつら着物姿も板についてきた感じでしたね。
マジしっかり存在感ありましたよ。最後は心中しちゃったんですよね。
客演舞台の経験を☆アポロ公演で是非生かしてください!!
あれ?激励レポになっちゃった。
ただ、ちょっと客席が寂しかったかな。
いい舞台なんだから、もうちょっと宣伝しないと役者さんたちがかわいそう。
会場は寒かったけど、心温まるいい舞台でした。

座☆吉祥天女 第二回公演                   こ   ぶ   し
    夜 の 辛 夷 レ ポ

<あらすじ>
江戸根津権現近くにある「よしの」というもぐりの娼家では、年嵩で古株の女郎、お滝を筆頭におしま、お若、しげる、ともえといった女郎達が、日毎夜毎に春をひさいでいた。
氷雨篠突く師走のある夜、お滝とお若は客の取り合いが原因で喧嘩をしてしまう。
そこに、一人の男が通りかかる。女郎たちは彼を取り合うが、お滝の眼の力に吸い寄せられる様に、男はお滝の客となる。その夜以来、男はお滝の許へ足を運ぶ様に成ったが、いつも寡黙で、お滝を抱こうとはしなかった。
一層深く男に想いを寄せていく。お滝は、客には十七歳といいながら、実際は二十四歳の大年増で、五歳になる隠し子迄いるのだ。更に、岡っ引の根岸の政次の手先を努め、金を貰って犯罪者を密告している。根岸の政次は、お滝に「馴染みのあのあの客に刺青が有るか、確かめてくれ」という。戸惑うお滝。果たして、そこには・・・・・。

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