電撃!☆アポロNEWS



いざ!!日本の頂点へ〜前編〜
9日
PM8時頃
夕方から止みそうもない大雨の中、明日からの富士登山に向けての準備完了。
体力は普段の稽古と家での筋トレでバッチリ!
一番心配なのは高山病、一応数日前からサプリで鉄分を補給。
天気の方は、雨なら雨でそれなりに楽しんでしまおう!!困難があればあるほど燃えるタイプなので、心配なし。

いよいよ明日は初体験の富士登山、しかもこの計画が決まってからず〜っと楽しみにしていたのは、富士の火口をこの目で見たかった事!

私も出口ちゃんじゃないけど子供の頃に戻ってしまい、色々想像しました。
日本一の火口はどれだけ大きくて広いんだろう?噴煙が上がってたりして・・・、強風に煽られて落っこちちゃうんじゃないだろうか?
もし落ちたら果てしなく深く落ちていって、マグマでグツグツ煮えてしまうんじゃないだろうか???
きっと火口付近は真っ赤で、暖ったかいぞ〜、とか・・・。
考えれば考える程、恐いもの見たさが募り興奮してしまい、早めに就寝したものの、なかなか寝つけず朝の5時30分起床。

10日
AM7時15分
天気は夕べの雨が止み、曇り。
集合場所に早めに到着。
時間があったので、ファミレスでモ-ニングを食べて行ったら既に全員集合。
他の女性陣の荷物の少なさにびっくり!!
男性陣は略、みかけは本格的な登山姿で気合い入りまくり!!
総勢8名、レンタカ-のバスに乗り、富士スバルライン5合目を目指し出発〜!!

AM11時頃
流石日曜!高速も空いていて、途中パ-キングに寄りながらも順調に5合目到着!!
天気は相変わらず曇り、風が強くて半袖ではいられない程かなり寒い。
ここでこの寒さなら、山の上はどれだけ寒いのだろう・・・。
防寒具の用意は十分してきたものの、足りなかったのでは?と少し不安になる・・・。
お土産屋さんに入り少し休憩してから、皆で着替えて山登りの準備に入る。
今回「アポロ」のイベントに初参加、只今休団中の大ちゃん。
「登山用ズボンを忘れた!!!」と、半べそかいて大慌て!
仕方なく、行きに着て来た薄カ-キ色の半ズボンの下に、今回の為に買った真っ赤な雨ガッパの下を着用。
大ちゃん、なかなか目立っておしゃれ!!
一番若手の武井くん、長袖のオ-バ-オ-ルに前開のトレ-ナ-地の上着という軽装。
後で分かったけど、彼は北海道出身、寒さには強いのです。
私は、出発に備えて日焼け止めクリ-ムをベタベタと顔に塗りまくり。
曇りの日こそ、紫外線は強いのです。
今回の企画で色々と強力してくれたみっちゃんと一緒に、日焼け対策もバッチリで、BOSSから「食べる酸素」をもらい準備OK!!
「食べる酸素」とは、タブレット錠になっていて、これを食べると体に酸素が取り入れられて、高山病防止にいいらしいのです。
5合目の入り口で全員集合写真を撮り、いざ出陣〜!!
これから頂上に向けて、皆どんな思いを描いているのだろう?
面白「アポロ」人間模様の始まり〜始まりぃ〜。
中編へ続く・・・。


                         沙織
ネバ-エンディング・ロ-ド〜中編〜
10日
PM12時20分頃
5合目を意気揚々と出発したアポロ隊、8合目にある今夜の仮眠所「太子館」までの道のりを、約3時間40分かけて歩きます。
しばらく、長〜い平坦な砂利と砂の道が、ジグザグにスイッチバック状態で続き、変わり映えしない淡々とした道に疲れを感じる。
私は高山病だけは避けようと、できるだけ腹式呼吸を心がけながら歩く。
風がかなり強いのと、空気が薄くなっているせいか、休んでもまた暫く歩くと息が上がり、必要以上の体力を使う。

初めはまとまっていたメンバ-も、個人差が出て来て、先頭集団にBOSS・みっちゃん・私。少しおいて出口ちゃん・ス-さん、ち-ちゃん・大ちゃん・武井君が入れ代わり立ち代わり。
実は武井君、一番若くて寒さに強く体力もあるのに、いつも後ろから遅い人のぺ-スに合わせて、気遣って登ってくれている優しい青年なのです。

中盤に入ると、山道もかなり急斜になり「待ってました!」の溶岩の岩場!
登山はこうでなきゃ!
ロッククライミングばりで、岩場をよじ登る。
ここまでくると、下界の景色も絶景です!
デジカメであっちこっちパチリッ!
途中、強風に襲われて、ス-さんのキャップが飛ばされるが、武井君が拾いに行ってくれてセ-フ。
7合目の休憩所で、皆がそれぞれ持って来た御菓子を食べなが小休止・・・。
みっちゃん、リュックからデカイりんごを取り出し、まるごとがぶりつく。
ち-ちゃんと大ちゃんの顔色が悪いと思ったら、なんとち-ちゃんちょっと頭痛がするとのこと!
もしかして、軽い高山病?
「ち-ちゃん呼吸を沢山して、酸素を体に入れないと!」とBOSSから食べる酸素とブドウ糖をもらい応急処置。
大ちゃんは、あれでかなりの高所恐怖症、とにかく下は絶対見れない!
道の谷側は絶対歩けない程の重症で、ス-さんや、武井君達に掴まりながらここまでこれたのでした。

休んでいる間に少しづつ体が冷えて来る。
寒さの中、見上げると目的地の富士八合目「太子館」が見える。
そこまでの時間約80分・・・もうひと踏ん張り!!
少し休むとすぐ元気になるのに、また暫く歩くと体が重くなりぺ-スダウンしてしまうまのは、強風の中の寒さと、かなり空気も薄くなってきて確実に高度が上がって来ている証拠だろう。

PM16時頃
全員、本日の目的地「太子館」に予定より早く到着!!
旅館と言っても平地に何件もあるのではなく、一件一件、山の斜面を使って、段々に建てられている山小屋といった感じです。
仮眠所なので、寝袋が沢山並べてあって、皆で雑魚寝状態で寝ます。

PM16時30分頃
夕食に出たプラステック製の容器に入ったお変わりできないカレ-、物足りなかったけど美味しかったぁ!!
あと、いくらでも飲める暖かいお茶の嬉しかったこと!!
明日の朝食のジャムパンと、レトルトパックの釜飯を旅館の方から配ってもらって、すぐ就寝。

明日はご来光に間に合うように、夜中13時頃出発予定です。
寝袋に潜って隣で死んだように寝ているち-ちゃんと、すぐ寝息をたてて熟睡しているみっちゃん。
私は体は疲れているのに、なかなか寝つけず。
だってまだ夕方の5時ですよ〜。

後編へ続く


                   沙織
まだまだ、続くよ♪〜後編〜
11日
AM12時頃
目が覚めたりウトウトしたりで、殆ど熟睡出来ないまま予定より早く起きてしまった私。
既に、ご来光目当てで出発の準備をしている他の宿泊客・・・。
外はまだ暗く、思った程冷えこんではいないけれど、昼間から止まない強風に震えながら、私達も出発の準備をして、外でメンバ-を待つ。
相変わらず、公演本番でも一番準備の遅いス-さん。
やっと来たと思ったら、忘れ物があったらしく再度部屋に戻る。
皆、外で震えながら「遅〜い!」と、ちよっと苛立ちぎみ・・・。
数十名の待機していた団体よりも先に出発したかったものの、後になってしまう。
中には寝てる時に頭痛に襲われた人もいたらしいが、なんとか治まり、ち-ちゃんも熟睡したら随分楽になったらしく、皆疲れはまだ回復していなさそうだけれど、それぞれライトを頭に付けながら目的地に向かって全員準備OK!
暗闇の中で明るいスタ-トをきる。

ご来光を目指す登山者はかなり多く(団体含め)、沢山の行列が出来、なかなか前に進まず、これまでよりもかなりゆっくりのぺ-スになる。
流石に8合目からは、足場も悪く急斜になっているので、このぺ-スダウンが丁度良い。
休憩しながら下を見ると、暗闇の中、道なりにライトだけが列をなしてピカピカうごめき、少しづつ移動しながら上がって来る光景が現実離れしていて、なんか舞台のワンシ-ンの様に見えて面白い・・・。

AM3時頃
途中列も乱れ始め、アポロ隊は他の団体を抜かしながら9合目近くの小屋で小休止。
先に到着していたBOSSが、カップラ-メンを食べているのを見て、つい私も頼んでしまう。
昨日渡された朝食はちゃんと持って来たけど、とにかく暖かいものが欲しいのです。
他のメンバ-は、暖か〜いお汁粉だったりコ-ヒ-だったり・・・。
ただ、とにかく値段が高い!
上に登れば登る程、物価も上がっています。
ふつ〜のカップラ-メン600円、お汁粉400円、コ-ヒ-300円。
ただ、これがその時は高いと思わないから不思議・・・、ほんと心も体も懐までも暖めてくれました。
ここまでくれば、頂上まであと少し!

AM4時頃
段々空も明るくなりはじめた頃、終点の鳥居が見えて来てからはもう必死で登りました!
鼻水は出る、風で髪はボサボサ、やっと辿り着いた鳥居で撮った写真、山姥のように恐ろしい形相ですよ!(公開できませ〜ん)

AM4時15分
やっと山頂に到着した時の感想、踏み入れた瞬間「やったぁぁぁ〜!!」、下界の素晴らしい景色を見て「やっと着いた〜!」、少し落ち着いてから「なんだ、楽勝じゃん!」。
日本で一番高い場所から、日本一値の張る高級缶コ-ヒ-を飲み、満足感と優越感と疲労感の間を彷徨いながらこんな感じでした。
皆、頑張りました!

休憩所では、登頂した人達が集まり、みんな寒さと疲労感で横になったり、うずくまったり、暖かい物を注文したりで、ごった返していました。
なんか、寒さの厳しいシベリアって感じです。(行った事ないけど、なんとなく雰囲気が・・・)

残念ながら、お天気が悪くご来光は望めませんでしたが、次なるお楽しみ、お鉢廻りの火口廻りでございます。
岬廻りとはかなり違います。
これもう後編なのに、まだ続んですねぇ〜。
いつ終るのかな???。
次回公演のことも書かないといけないし・・・。
今月までには終らせないと、ヤバいよね〜。
もうちょっとおつき合いして下さいませ!
次は、火口編から一気に終らせますので・・・。



                          沙織
〜完〜

富士山を絵で描くと、てっぺんをギザギザに描きます。
お鉢巡りは、そのギザギザを上がったり下ったりしながら、火口の周りを時計周りに一周します。
途中に日本一高い場所にある郵便ポストがあります。
出口ちゃんとみっちゃんと私は、そこからどうしてもハガキを出したくて、8合目の仮眠所を出発する前に、手紙を書きました。
私は登頂の記念として自分自身に・・・。

相変わらず強い風に、雲がかかり人も先も見えない状態が続く。
周りには、柵も囲いも無くて、どこの道を進めばいいのか不安になる。
途中で大ちゃんが「恐いぃ〜恐いぃ〜」と幽霊のようなか細い声を出したかと思えば、「僕、休憩所に戻って待ってますぅ〜」と、アンケ-トも書かずに退場。
左手には、河口湖や湘南までもがはるか彼方に見え、右手には火口・・・、雲がかかって断片的にしか見えないが、底知れない巨大な蟻地獄のような無気味さを感じる。
しかも火口は寒い!!

やっと遠くにポストを見つけて、皆で記念写真。
ハガキが無事に着きますように・・・投函。

その後に向かった、ギザギザの一番てっぺんにある観測所までの急な坂道の辛かった事・・・。
登頂してからも頭痛が治まらないス-さん、よく頑張りました!
ここがホントに一番高い所です!!
ここからは火口全体が見渡せます。
さっきの雲が嘘のように消え、赤土色をした火口がくっきりと姿を現しました。
素晴らしい!
溶岩で固まった火口の底は、私の想像とはまったく懸け離れて、静かに口を閉じたまま威風堂々として眠っていました。
今の私は、大きな擂り鉢の縁にくっついている胡麻なんだ!
なんかそんな気分になっていました。

ここからスタ-ト地点の休憩所までの道のりは、乱気流に巻き込まれ、なかなか前に進めずに吹き飛ばされそうになったり、砂利道にすべって転んだり、波乱万丈!
いゃ〜、楽しかったっ!!こんな体験はなかなか出来ません。
とは言っても、自然の力は恐いです。
今回は皆無事に戻って来れたからよかったけれど、人間の力なんてホントにちっぽけです。
大ちゃん途中で帰って正解。
時には、勇気を持って諦める事も大切なことなのです。

さて、登頂を満喫したアポロ隊は、次なる目的地の温泉へ向けてさっさと下山。
これがまた、代わり映えのしない砂利道が延々と続くジグザグの下り坂で、皆で足を引きづりながら、一気に降りました。
登りより下りの方が足にきます・・・。
みっちゃんは超人です!兎に角早い!とても膝を手術した人とは思えません。
5合目に一番で到着したのが、まだまだ元気なみっちゃん、そしてバテバテの私、ヘロヘロになったBOSS。
30分ぐらい後に、「二度とごめんだ!」とス-さん、「いゃ〜疲れた」と出口ちゃん、普段と変わらず爽やかな武井君、頭痛が直って元気なち-ちゃん、真っ青な大ちゃん。
皆、顔も足も砂だらけで髪はバリバリ・・・。
温泉で灰も疲れも全て洗い流し、帰りの車の中ではバク睡でした。


小学校の頃、晴れた日には二階の部屋の窓から、よく富士山を見ていました。
わくわくしながら眺めていたのを覚えています。
でも、この企画があがるまで富士山に登りたいとも思わなかったし、登ることすら思いつかなかったでしょう。
皆で行くなら行ってみよう!
勿論決まってからは、色々と自分なりに想像したりして楽しみではありましたが、小さい頃に富士山に抱いた、あのわくわくした気持ちはなく、雨でもいいやなんとかなるさ!くらいの軽い気持ちでした。

今思えば、前日大雨だったのに当日はぴたりと止み、天候の変わりやすい山頂でも雨に合う事なく、恐れていた高山病も個人的には全くなし。
全員無事登頂し無事下山。
中には、8合目で天気が悪化して登頂出来づに下山した人達や、高山病にかかり諦めてしまった人も沢山います・・・。

無事に帰って来てから、私はこんな事を思い願っています。
私達は、その日に富士山を選んで登ったのではなく、富士山に呼ばれたのではないだろうか・・・。
「君たちなら大丈夫だ!、頂上までおいで!頑張れ!」と、逆に励ましながら、時には試したりしながら、きっと富士山は私達を見守っていてくれたのだ!
だって、全員が初の富士登山にしてはパ-フェクトです。
「私達は日本一高い場所まで選ばれて行ったのだ!」そんなことを勝手に思っていると、小学校の頃のわくわくとした気持ちが勇気と自信と共に蘇って来るではありませんか!
そして、いつかもう一度呼んでくれる日を、わくわくしながら待っているのです。
富士山どうも有難う!
皆さんお疲れさまでした!!


沙織


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シアタープロジェクト☆アポロのメンバーが、去る2005年7月10日から日本の象徴である
あの富士山に挑んできました!このページはその激闘の模様を我らが沙織さんが
余すところ無く綴った完全ドキュメントである。心して読むべし!


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